5/12
島の越漁港で休養日二日目
 走行距離 : 0 NM
 Total : 355.0 NM
 走行時間 : 0:00
 Total : 65:10
多少の揺れがあったものの今朝は6時までぐっすり寝てしまいました、体調は万全です。
早速海上の状況をチェックすると、まだかなりうねりが残っています、今日の出航も断念、時間をもてあましながら市場で水揚げの様子を見学、今日はサクラマスが多く上がっていました。そこに昨日来艇した漁師さんがいて、「煮て食べるとうまいよ!」とイカを一袋分いただきました。早速醤油で煮て今日の酒の肴にすることにします。
朝一番の観光船にお客様が二人来られたので私も便乗して北山崎の景色を見にいくことにしました、赤い断崖がそそり立つ絶景は壮観で、ヨットではとても近付けないポイントまで寄ってくれて、昨日に続き今日も自然の景観を満喫してきました。同乗したお客様は埼玉から来られたKWDさんで観光船を下船した後私の船に来艇、「久しぶりの夫婦旅行にこのような船も見られて」と大変喜んで行かれました、これから龍泉洞の方に行くとのこと、楽しい旅行をしてください。
昼には三陸鉄道の小さなかわいい駅の食堂で食事、あちこち散策した後イカの煮付けで早々と晩酌、今日もゆっくりとした一日でした。
夕方からかなり冷えてきているので明日の天気をチェックすると、午前中に前線が通過、風も上がるようなので、明日もまたこの島の越で過ごすことになりそうです。   

 
                岩手県、いや日本の景勝地「北山崎」の断崖
5/13
島の越漁港で休養三日目
 走行距離 : 0 NM
 Total : 355.0 NM
 走行時間 : 0:00
 Total : 65::10
昨夜は早く寝たので4時前には目がさめてしまいました。見上げるとどんよりとした曇り空、「予報が当たった!」と昨夜の判断の正しさを確認してまた眠りにつきました。
9時頃にはすっかり晴れて、一瞬「出れば良かったかな」とも思うものの、岩手県全域に強風注意報が出ている、「一度待機を決めたらそれを覆してはならない」と言い聞かせじっと我慢の子で、ここでは唯一の娯楽であるラジオを聞きながらネットでニュースや株価を確認しながら昼まで船内で過ごしました。
昼前から時折ゴーゴーと音を立てて突風が吹き始めた、やはり判断は正しかったのです、それから観光船乗り場に行って職員の方と雑談タイムとなりました。
今日の15時の最終便には秋田からのグループがマイクロバス来て、結構にぎやかな観光船となったようです。
ここ二日は週末で市場の前に係留していたのですが、明日は早朝から漁船が水揚げするとのこと、観光船の仕事が終わった時点で観光船前の最初の場所に船を移すと、ありがたいことに皆さんにもやいを取っていただきました。
ここ島の越でテレビのない三日間でしたが、体も気持ちもゆったりとした日々でした、村の方々に何から何までお世話になり、岡に上がったらできるだけ近い内に陸路で是非ともお礼に訪れたいと思います。
さらに追い討ち!、つい今しがた船長さんが来艇、夕食の為にと刺身の差し入れがありました。感謝!・感謝!、田野畑村は北山崎の景色も最高、村民も最高の静かな村です。明日は種市に向けて出航する予定。
南の方からはカメさんが土佐沖を順調に西進している一報が、さすがKSMTさん、さつきは30NMを基準にゆっくりと進むことにします。

 
          島の越港、北山崎観光船のスタッフの皆さん、お世話になりました。
5/14
洋野町・種市マリンパークヘ
 走行距離 : 34.8 NM
 Total : 389.8 NM
 走行時間 : 6:20
 Total : 71:30
5時起床、すぐ目の前にある大変きれいな公衆トイレで洗顔し、いつもの様に天気予報を確認、少し波が残っているものの航海が苦渋になるような程度ではなさそう、牡蠣のように島の越漁港にへばり付いていたけど今日こそ移動しなければならないでしょう。
6:05もやいを解いてまさに動き始めた時、MUR船長が見送りに駆けつけてきてくれました、丁寧にお礼を言って出港、「大変お世話になりました!」。
定置網を避けながら東へ2マイル、それから北へ転進すると弱いながらスターボのクオーター、波長の短いうねりがあるが一昨日の観光船よりはましです、冷たい風を顔に受けながら4度目の北山崎断崖の観光となりました。
久慈湾にさしかかると風が落ち逆に気温が上がり、さらに久慈湾を過ぎる頃には再び風が上がってきたのでエンジン回転数を落として帆走となりました。
定置網を避けながら12:25に種市マリンパークに着艇、あらかじめ電話を入れておいた役場の職員がもやいを取ってくれました。34NM(対地34.8NM)、6時間20分
入港直前にすれ違った22Ftのヨットが続いて入って来て、しばらくオーナーのKNDさんと歓談した後に車で食事につれて行っていただき、それから5年かかったという自作のログハウスにご招待、今ヨットの自作にとりかかっているそうでコーヒーをいただきながらのヨット談義になりました。
徒歩でスーパー銭湯に、それから居酒屋で軽く一杯飲んで先ほど船に戻ってきました。これから明日の天気をチェックして行動を決めます、明日はあまり良くなさそう・・・。カメさんは足摺岬を越え、ひろさんは金華山に到着したようです。


 
                       種市マリンパークに係留した「さつき」
5/15
青森県・八戸港へ
 走行距離 : 14.4 NM
 Total : 404.2 NM
 走行時間 : 3:00
 Total : 74:30
ゆっくり眠ったので5時半に目が覚めてしまいました、空は厚い曇り空、すこし憂鬱。
マリンパーク内のトイレの久々のウォシュレットで気持ちが引き締まり、いつものように最終決断のため天気予報をチェック、午前中は何とか雨も降らないようで、しかも波・風とも穏やかな様子なので出航を決意、朝の内にすぐ北にある八戸に向かうことにしました。八戸まで行けば次の泊漁港までは30数マイルとかなり楽になるので天気の崩れる前に半日分でも前進しておくことにします。
6:20出航、南の風が弱くジブをたたんだままほとんど無風状態の中、鏡のような海面を北西方向に完全にモーターボート状態で・・。鮫角崎の北の浅瀬を避け大回りして東航路を通り入港、白銀埠頭に着艇しようと近付くと、係留していた巡視艇「しもきた」の船上に人影が見えたので「ここに留めてもいいですか?」と聞いたら、いつも留めている「あぶくま」がしばらくかえらないとのことで、海猿たちが親切にもやいを取ってくれました。
9:20着艇完了。16NM(対地14.4NM)、3時間、着艇してすぐに雨が降り始めました、今日も正解!
自分のいびきを聞きながらしばし仮眠し、自転車を取り出し市内探査と昼食を摂って戻って来たら再度強い雨、しばし船内の片付けをして雨のやむのを待つ。少し晴れ間が見えてきて、たまった洗濯物をかかえコインランドリーへ、洗濯の間に好みのタバコとチューハイを買い、船に戻って早めの夕食となりました。今夜は岩泉町で仕入れた牛肉で焼肉にします。次は泊漁港の予定。

5/16
泊漁港(六ヶ所村)へ
 走行距離 : 35.6 NM
 Total : 439.8 NM
 走行時間 : 6:30
 Total : 81:00
巡視艇「しもきた」の職員に見送られ6:00ちょうどに離岸、海面は風が弱くまるで鏡のよう、晴れて太陽の温度が心地よい。昨日までの三陸の変化のあった景色とは全く異なり、九十九里浜のような変化のない海岸が延々と続くのを見ながらひたすら北上していました。
三沢付近では米軍基地からのの戦闘機がゴーゴーと音をたてて飛び交い、三沢を過ぎるころ強風帯に入りポートのクローズで時折7ノットまでスピードアップ、「急ぐ旅ではない!」と言い聞かせエンジンをしぼり、風を逃がしながら6.5ノット以下くらいをキープする。
泊漁港では昨年停泊した漁協の脇に着岸しようかと覗いてみたら漁船がいっぱいなので急遽引き返し東側に造成中の新港の奥に12:30着艇。37NM(対地35.6NM)、6時間30分。
工事関係者が昼休みで着艇するのを見ていましたが、彼らは船乗りではないので当然もやいを取ってはもらえませんでした、甘えてはいけないシングルハンドなのだからすべて自分で処理しないと。
気温は23℃と大変暑い 冷蔵庫から冷たく冷えたチューハイを取り出しグイッと一息に!、着艇後の恒例の儀式です。次は大畑または下風呂の予定、でもここに数日足止めを食らいそうな気圧配置です。

5/17
泊漁港での休養日
 走行距離 : 0 NM
 Total : 439.8 NM
 走行時間 : 0:00
 Total : 80:55
昨夜の天候のチェックで早々と休養日と決めていたこともあり、今朝はゆっくりと6時半に起床。
「もしかしたらいけるかな?」とハッチから見上げるとどんよりした曇り空、いっぺんにファイトがなくなりました。
しばらくすると雨が強く降ってきて、さらに港内にはうねりが入りフェンダーがギシギシ鳴いています。
テレビの天気予報によると青森県全域に強風注意報が出ていて、海上はやがて4mを超える波が出るとのこと、揺れる船の中でまる一日を過ごすことになりました。

5/18
泊漁港での休養二日目
 走行距離 : 0 NM
 Total : 439.8 NM
 走行時間 : 0:00
 Total : 80:55
昨夜は港の周りでただ一軒の食事処「とまり屋」で食事、若夫婦が8年前にUターンして地元に開店した店、食事はボリュームがあって大変おいしい、チューハイを2杯飲んで帰ってきました。
空は少し明るいものの時折弱い雨が降っていて、相変わらずうねりが横方向から来るため船が大きく揺れています。別の所へ移動しようかと考えていると地元の人が「漁協のそばがいいよ」と助言してくれましたので早速移動、もやいを取った場所は「とまり屋」のすぐ近くでうねりも少なく元の場所に比べたら天国です。
船内で昼食を終えたころ「とまり屋」のご主人が風呂に行くというので車に乗せていただき約25Km離れた総合施設「ろっかぽっか」に連れて行っていただきました、やはり風呂はいい、スッキリします。
仕込みが終わる頃を見計らって夕食に行く予定です。