9/22
博多湾・西福岡マリーナへ
 走行距離 : 32.8 NM
 Total : 2787.6 NM
 走行時間 : 5:40
 Total : 492:30
今日は昼前から北東の風が強まる見込み、福岡までなら30NM強で何とか行けそうと7:05に印通寺の浮桟橋を離岸、朝もやの中で薄れ行く壱岐の島影に別れを告げながら東南東方向へ向かいました。
この旅ではひたすら西に向かって歩を進めて来たのですが、昨日からは東方向に向かって進むことになりました。銚子まではまだまだ距離も日数も残っているのですが、なにか旅の終わりに向かっているような気持ちになってきました・・・。
ずっとポートのクローズで2年前の震災で大変な被害を受けた玄海島に向かっていると、博多湾から1艇のヨットが出てきました、そのころから予報どおりに北東の風が強まりセールトリムを繰り返しながら向い潮に負けないように快走で博多湾へ。湾内に侵入して行くと北東の風がさらに強まり博多湾は「うさぎさん」だらけ、途中5名のクルーの乗ったヨットが後ろから近づいて来たので風を逃がしてスピードを落とし、追いついていただき至近距離で言葉を交わしました。
  「こんにちは」
  「どこから来たの?」、
  「千葉の銚子からです」、
  「日本一周ですか?」、
  「その途中です」、
  「どういうコースで来たの?」、
  「青森を周って屋久島を周ってここまで来ました」,
  「(拍手)マリノアに入ったら昼食を一緒にどうですか?」、
  「よろしくお願いします」、
10m/sをこえる強風の中「マリノア」の空いている桟橋に12:45係留、5時間40分、32.8NMでした。係留手続きをする間もなくTTMさんの「HummingBird」に乗り、湾内の能古島(のこしま)漁港前の飲食店「かもめ」に行き楽しい昼食となりました。明日この地区で開催されるヨットレースのためにクルーが集まって練習していたのだそうです、そういえば湾内では強風にもかかわらず7-8艇のヨットが出て練習をしていました。
夕方になって7月はじめに能登の輪島港でお会いし、その後いろいろとご支援をいただいた隣の「福岡市立ヨットハーバー」に愛艇を係留しているHDKさんご夫妻が食事に誘いに来ていただきました。
近くのレストランに行き食事をしながら、携帯メールでは詳しく話せなかった互いのその後の3か月間のことなど時間を忘れての歓談となりました。 明日はHDKさんご夫妻が「太宰府天満宮」を案内していただけるので、航海は休日にします。

 
   福岡市営ヨットハーバーの一部、今回の旅でこれだけのヨットを見たのは初めて
9/23
博多湾・西福岡マリーナ(マリノア)での休日
 走行距離 : 0 NM
 Total : 2787.6 NM
 走行時間 : 0:00
 Total : 492:30
今日も太平洋岸にある前線に向かって強く北東の風が吹く予報、HDKさんご夫妻と「太宰府天満宮」に観光に行く予定もあり、朝から完全に休日モードで、マリーナの洗濯機を使って衣類の洗濯をしました、乾燥機があるので本当に助かります。今日はこのマリーナのヨットレースの日、ハウステンボスなど九州の各地から昨日多くのヨットがこのマリーナに集まって来ていました。クルーがいればゲスト参加してもいいかな、との思いはありましたが、こちらはただの旅人です、洗濯物を取り込みに行く頃になると、30艇以上のヨットがスタートラインの好位置を取ろうとして競いあっているのが良く見えます、博多湾はヨットレースが大変に結構盛んな所のようです。
11時ちょうどに約束どおりHDKさんご夫妻に迎えに来ていただきました。都市高速に乗り一路「太宰府天満宮」へ、参道前の駐車場から徒歩で参道の様子を楽しみながら「天満宮」へ、連休の中日ということもあるのでしょうが参道は観光客が多く、「菅原道真」は後世に神格化されたとはいえ、実在の人物を祭っていることもあるのでしょう「出雲大社」とは参拝客の多さは比べることができない程の賑やかさです。
「天満宮」参拝の後は自然の地形に配慮して作られた「国立博物館」へ、この博物館の完成の影響もあってこれほど賑わっているようですよ。その後、「太宰府跡」に立ち寄り、途中で昼食をしてマリノアに帰って来ました、最後までHDKさんご夫妻にいろいろとお世話になってしまいました、ありがとうございます。海上では湾内にもかかわらず、今日も10m/s前後の風が吹いています、予報でも明日も波が高いのでまたも滞在しそうな雰囲気です。

 
      全国にある天神様の本宮?「太宰府天満宮」、お賽銭をはずんだので頭が良くなりそう
9/24
博多湾・西福岡マリーナで待機2日目
 走行距離 : 0 NM
 Total : 2787.6 NM
 走行時間 : 0:00
 Total : 492:30
今日も海上に「波浪警報」が出ていて北東の風が吹いているので出港は取りやめ、船内でゆっくりすることにしました。瀬戸内で西に向かっている宮崎のTAKAさんとすれ違うはずなのですが、私の予定が遅れそうなので私が瀬戸内に入る頃にはTAKAさんは通り過ぎてしまうかもしれません。 このマリーナのまわりは「マリノアシティ」のショッピングモールになっていて、連休ということもあり道路は渋滞して大変賑わっていました。昼過ぎに浮桟橋の反対側に38Ftのカタマランが入ってきました、もやいを取るのを手伝ってしばし歓談、オーナーの方にお聞きして「マリノアシティ」に昼食に行き、いろいろな店を覗いてから船に戻り昼寝タイムとなりました。夕食は「マリノアシティ」の市場で買って来たカツオのたたきを味わいながら船内で一杯、本当にノンビリとした一日でした。
明日も「雷・波浪注意報」が出ています、二泊くらいで次へ行こうと立ち寄ったのですが少し長逗留になりそう、最終判断は明日の朝にします。
9/25
博多湾・西福岡マリーナで待機3日目
 走行距離 : 0 NM
 Total : 2787.6 NM
 走行時間 : 0:00
 Total : 492:30
朝の4時頃強い風と雨の音で目が覚めていまいました、天気予報では「晴れ」ですが今日も風・波ともにおさまらない1日になりそうで、もう一度眠りに就きました。
午前には少し風が弱くなったのですが、昼前にはまた北東からの10m/sの風が安定して(?)吹いています。誰もいない静かな定休日のマリーナの船内でゆっくり、午後にはごみ捨て・給油など、いつでも出港できる準備をしてから「マリノアシティ」に昼食に行きました。食後ショッピングセンター内を散策、平日だというのに結構賑わっているもんですね。
中央では「福田首相指名」があり、テレビを点けるとその組閣のニュースでもちきりです。
福岡地域に「波浪注意報」、行先の下関地域に「強風注意報」が出ていて、明日も風が強く、波が高い状態が続くようです、いつこのマリーナを出て行けるのやら。
9/26
博多湾・西福岡マリーナで待機4日目
 走行距離 : 0 NM
 Total : 2787.6 NM
 走行時間 : 0:00
 Total : 492:30
朝夕の涼しさが増し今朝もゆっくりと熟睡することができました。今日も朝から北あるいは北東からの風が吹いていて、博多湾の海面にもかすかに白波が立っています。船内でゆっくり朝食を摂った後、壁の汚れなどを少しだけ掃除してから自転車で市内散策に出かけました。旧港のまわりの昔ながらの町並を通って、東に向かう大通りに入ると前輪の空気が少ないのに気づき、運よく近くにあった自転車屋に駆けつけました。店内におじいさんがいたので「空気入れを貸してください!」と何度も声をかけたのですが全く聞こえていないらしく黙ってトイレに立って行ってしまいました。すぐ女性の客が来て戻って来たご主人に声をかけたのですが全く要領を得ない、しかたなくそばにあった空気入れを拝借して前後のタイヤに空気を入れました。しかし、しばらく走っているとどんどん前輪の空気が抜けてきます。またあの自転車屋に行ってもいいのですが、修理依頼をするのが難しそうなので市内観光はあきらめて自転車を押して引き返し、コンビニで買い物そして「マリノアシティ」で昼食をしてマリーナに戻って来てしまいました。 結局今日も船内の掃除と整理をして「さつき」の中で過ごしました、このところ船内で時間を過ごすことが全く苦にならなくなりました、「ユックリズム」が体に染み込んだようです、千葉に帰ったらどうなるのでしょうか?。明日は風も波もおさまる予報です、北九州に向けて出港できれば良いのですが・・。
9/27
北九州市・若松へ
 走行距離 : 49.4 NM
 Total : 2837.0 NM
 走行時間 : 8:15
 Total : 500:45
昨夜は久しぶりに風のない夜をすごしました、一昨夜が「中秋の名月」でしたが、昨夜の月の方が満月に近く、晴天のマリノアの観覧車に掛っていて素晴らしい月夜でしたよ。
今朝は6:55に出港、風がおさまり鏡のような海面ながら、わずかな連れ潮で玄海灘を東へ、近道をするために大島と九州との間の狭い「倉良瀬戸(くららせと)」に入ると急に連れ潮が2.0ノット以上になりました、波もドンブラコ・ドンブラコしばらく我慢すると潮もおさまり、またルンルン・クルージングとなりました、今日まで出港を待って本当に良かったと思いました。
関門海峡に差し掛かる頃にはさすがに大型船が多く、彼らに気を使いながら風の向きを考えて海峡に入る直前にセールを降ろして海峡へ侵入する事にしました。すぐに右折して若松航路に入り「若戸大橋」をくぐった先の右側にある船溜まりの岸壁に着岸、15:00、8時間05分、対地距離49.4NM、対水距離47.4NM、対水ログメーターを修理したので今日から対水距離が測れるようになりました。
この岸壁は下部に穴が開いていてフェンダーのセットに苦労をしていると、隣に停泊している作業船の職員が来て「いつも我々が着けている陸地側の浮桟橋に着けていいよ」と教えていただきましたので、すぐに浮桟橋に移動、ここなら安心です。
早速、徒歩で市内散策に出かけると、すぐそばに自転車屋があり、船から自転車を取り出し修理の依頼をして近くの銭湯へ、パンクの修理とブレーキの調整で¥1,000ポッキリ、助かりました。
その後、焼鳥屋で一杯、ラジオからソフトバンク対ロッテのナイターの模様が放送されていますが4回表でロッテが6-0でリード、店主は怒ってラジオを切ってしまいました、まさか私が千葉から来たとはとても言えない状況です、幸いにも店主はあまり愛想が良くないので「どちらから来たの?」との質問が無くて本当に助かった!!。
次は関門海峡を通って瀬戸内に入り宇部辺りに行こうとしたのですが、宇部マリーナと宇部の港湾管理事務所に電話を入れたら係留する良い場所が見つからず、関門海峡の潮流の時刻も考えてキャンペーンでタダで入れる「新門司マリーナ」にでも行こうかと思っています。

 
                若戸大橋のそばにある浮桟橋に係留できました
9/28
新門司マリーナへ
 走行距離 : 20.9 NM
 Total : 2857.9 NM
 走行時間 : 4:20
 Total : 505:05
思えば以前に若松を通ったのが7月27日でしたから、まる二か月で九州を一周したことになります、途中葬儀もありましたが、8月・9月は台風の影響で待機の日数がほぼ出港した日数とイコールになってしまいました。今日の関門海峡で一番狭い「早鞆瀬戸(はやともせと?)」での潮止まりの時刻は13:03、それ以前は向い潮なので速度があまり上がらないことを考慮して10:10に出港、いつもなら対水速度を約6ノットで走るところ、4.5ノット前後でゆっくり若松水道を関門海峡方面に、若松水道を出て海峡に入ると潮の流れは想像以上に速く一時は2ノットを切るくらいまで落ちて周りの景色がほとんど動いていません。これから次第に弱くなる時間帯なので、無理に速度を上げたりせずにジッと我慢の時間となりました。関門大橋が見えて来た時には風が強くなり一時20ノットをこえる風に「さつき」は大きくローリングしながら大橋の下へ、大橋の電光掲示板が潮流速度「ゼロ」を表示した時に橋をくぐり「W(西)」から「E(東)」に変化した時にちょうど掲示板横を通過しました、前回は渓流下りのようでしたが、今回は計算通り、あるいはもう少し遅く出ても良かったのかなと反省しました。、
瀬戸内に入り次第に南に方向を変えると、陸地の影になり風が弱まり、ジブのみを開いてアビームで見慣れた景色の中「新門司マリーナ」へ、まずは14:30に給油桟橋に着岸して給油、4時間20分、対水距離23.8NM、対地距離20.9NM、短時間にもかかわらず向い潮の影響が大きかったようです。
シャワーを浴びてくつろいでいると、今朝から連絡をいただいていた「Humming Bird」のTTMさんが車を回して迎えにきていただき、小倉市内の料理屋でこの前の土曜日と同じメンバーでの食事となりました、歓談しているうちに古くからの仲間のような気がしてくるような気さくな方たちと一緒に夜遅くまで楽しいヨット談義となってしまいました。
明日の山口県は雨天で東よりの強い風が吹きそうです、ここで待機になるかも。

 
        関門橋の門司側の付け根にある「和布刈神社」、関門海峡の一番狭い所です
 
           伊能忠敬も渡った小倉海道の紫川に架かる常磐橋