7/08
ラックブランへ、雨のち晴れ

5日、6日とスイス・ツェルマットでお会いしたグループにホテルで合流してラックブラン(Lac Blanc,白い湖2350m)ヘ、時々雨が降ってきて風も強くとても寒い。
皆さん完全装備をしてランデックス
(LIndex 2395m)からハイキングを始めました、4日前より残雪がさらに少なくなり歩きやすく、しかも寒いのであまり休憩を取らなかった為ほぼコースタイムの1時間20分で目指すラックブランに到着しました。
天候は確実に上り坂で次第に空が明るくなっていて、到着と同時に晴れ間が現れて温かくなってきました。
30分程度白い湖の周りを散策してからゴンドラ乗り場のフレジュール(1877m)まで下山を開始すると空はすっかり晴れ上がり、山頂を覆っていたモンブラン(4808m)がついに姿をあらわしました。このグループの運の良さは何なのでしょうか、このところの天候のため「なかなか見えない」と思っているとユングフラウとメンヒもマッターホルンそしてモンブランも全部カメラに収めて帰る事ができるのです、皆さん大喜び。
3日間のガイドを終了するご挨拶をすると、決して私のせいではないのに皆さんから感謝の握手を求められました、本当に良かったですね。
シャモニーの午後は暑い、これが本来の気候でしょう。
明日からまたスイスに移りツェルマットに4日間滞在します、天候は良好の予報です。

  

     フレジュールへの下山途中アイベックスに遭遇しました。
   アルプスに生息するウシ科ヤギ属の野生の動物で、ラックプラン周辺では
   良く出会います。

7/09
スイス・ツェルマットへ、快晴で全部の山が見えています

今日のグループは福島県の郡山の人達、皆さん同じ職場の方達のようで和気あいあいとしています。
「私の実家は栃木県の黒磯です」と言うと地理的にそれほど遠いところではなく、言葉のイントネーションも近いのですぐに皆さんに打ち解けることができました。
定番のリッフェルゼーのハイキングの後はリッフェルベルグのホテルで昼食でした。

今日は終始快晴で、アルプスに38座ある4000m以上の山のうちここからは大半の29座が全て見えていました。
ここ数日続いていた寒気の流入も和らぎ始め晴れて太陽が出ると途端に暑くなります、まだ本来の暑さではないけど徐々に本来の夏に戻ってきているようです。ただし暑いといっても湿度が低いので日本で経験するような暑さではないのが助かります。多分日本では梅雨の合間には暑苦しい日々があるのでしょうね。

  
        リッフェルアルプ周辺のキンポウゲの大群生

7/10
きょうも快晴、寒さも和らぎはじめました

日本では民社党を離脱して新しい政党を作る動きが有るようですが、こちらを旅行している方達は「そんなの関係ねー」とばかり旅行を楽しんでいます。
今日も快晴で景色は抜群、「日本のBSでしっかり見てきたのですが、テレビの画面から受ける印象とは全く違ってすごーい!!」と大阪から来たグループの方が叫んでいました。
「マッターホルン」、この山の名前はスイスドイツ語(本来のドイツ語とは異なりドイツ人とはお互いに会話はできないそうです)で「牧草地の角」と言う意味です。エベレストを中国語で「チョモランマ」と言っているようにこの地に住むフランス語を話す人達はこの山を「モン・セルバン(Mont Cervin)」と呼びイタリア語を話す人達はほぼ同じスペルで「チェルビーノ(Cervino)」と呼びます。
4つの公用語があるので日本では考えられないような面白い話がたくさんある国です。日テレ「秘密のケンミンショー」のような「秘密のスイスショー」でも企画できるのでは?

  
      リッフェルアルプ付近のシラタマソウ

7/11
スイス・ツェルマットにある「日本橋」

サマータイムの関係で朝5時にようやく明るくなりかけます、駅前のホテルに滞在していますと日本人の団体が薄明かりの中続々とホテルの前を南に向かって歩いて行きます、ここから600m程南に行ったところにあるフィスプ川にかかる橋をめざして日本人が集結しています。
皆さん早起きをして朝日に光る「マッターホルンのモルゲンローテ」をカメラに収めようとして集まっているのです。
この橋から見る「マッターホルン」の形はポスターになるほどの絶好の撮影ポイントなのですが、毎朝日本人の群衆で身動きできないほどになっています。人呼んで「日本橋」、でも特に今年のツェルマットは建設ラッシュであちらこちらにクレーンが立っていて必ず画面に入ってしまいます。もう少し下流(北側)の橋から撮った方が今年は良い映像が撮れるのに・・。
今日は冷たい風が強かったので湖面に写る「逆さマッターホルン」は見えませんでしたが、快晴でほぼ全部の山頂を見ることができました。
大阪から来たグループに満足していただいてから車でフランス・シャモニーにもどりました。

7/12
気温の低い日が続いています

アラレが降った一頃よりは和らいでいますが寒気が居座っているようで一昨年の同時期では考えられないような気温の低い日が続いています。それでも太陽が出ると温かくなって凌ぎやすい日々です。
今日はツェルマットの谷は雲に覆われていましたが、登山電車で2800mを過ぎる頃には雲の上に出て360度見渡せて全ての4000m級の山頂が全て姿を現しました。
ハイキングでは雲の中に飛び込むように歩いて入って行き、3番目の湖でタバコを一服つけてしばし時間稼ぎの休憩をしていたら、日射で気温が上がり周りの雲が切れて目前のマッターホルンが姿を現しました。皆さん歓喜の声を上げ静かな湖面に写っている「逆さマッターホルン」をカメラと脳裏に収めていました。今日のツァーグループも「当たり!」です。

  
       携帯電話で撮った写真をアップします。
       この雲海の下をハイキングしていたら急に雲が晴れました。    

7/13
                       雲の多い日です

今日のハイキングはスネガからフィンデルンを通りツェルマットまでの4Kmほどのコース、これで3度目です。
グループはにあまり歩いたことの無いような方が多くて、案の定
6人くらいが足に不調を訴えて遅れ始め、最初は余裕があったのに予約してあったレストランに着いたのが予約時間を10分以上過ぎてしまいました。
このグループに限らず添乗員さんの話をよく聞いていない旅行者が多いようで、特に人数の多いグループでは行動時間が遅くなるようです。朝の集合時刻を昨日の集合時刻のままだと勝手に思って遅れて来る人、ハイキングだというのにお土産の紙袋を両手にぶら下げて集まる人、その度に添乗員が走り回っていました。結局行動開始に30分以上の遅れが出て、加えて歩けない人も出てしまいました。
昼食の後はすぐに電車で次の目的地に移動するというのに大丈夫なのでしょうか。
今日も涼しい日で、マッターホルンの中腹だけしか見えませんでしたが、それでも満足してレストランに入って行きました。

7/14
今までで一番寒い日
今日のゴルナグラード(3089m)の気温はちょうど0℃、風が強くてみぞれが降っています。
あまりの寒さに展望台での説明を短縮して皆さんゴルナグラードホテルの食堂に避難してしまいました。唯一つ「ワイスホルン(白い山,4505m)」だけは山頂まできれいな姿を見せていましたよ。
フランス・シャモニーまでの帰り道はいつもに比べて車が多い、考えてみれば今日は土曜日で午後から晴れて来たので皆さん週末にイタリア国境のシンプロンに向かう車のようです。
天気予報通り朝の強い雨は完全に止んで快晴になってきました、こちらの天気予報は良くあたります、多分日本のように小刻みに天候が変わる地域ではなく天候の変化が緩やかな事もあるのでしょう。
シャモニーに到着する頃には快晴に!!、ツェルマットで食事を終えた皆さんは町から少しは山が見えたでしょうか?

  
      水色の小さな花「ワスレナグサ」

  
            部屋の窓から見える「モンブラン」
    友人の部屋から正面に見える景色、アルプスの最高峰「モンブラン(4808m)」は中央の丸い山頂、
   右下に流れているのは町の近くまで迫ってきている「ボソン氷河」。
←前の滞在記へ