6/24
今日も晴天

8時に「アンバサダーホテル」へ行き今日のツァーグループに合流して、昨日我々が行ったのと同じコースのハイキングを案内することになりました。名古屋方面から来た30人弱のグループで熟年達の中に新婚旅行のカップルが一組まじったグループでした。 今日も晴天でマッターホルンが常に正面に見えているので、皆さん興奮しながら何度も立ち止まり景色を撮るのに夢中でなかなか歩が進みません。
ビンケルマッテン近くの樹林帯に入ると2人が腹痛に見舞われて遅れ始め、さらにそれほどきつい下りのコースでもないのに女性の一人が膝の力が全く無くなり歩行困難になってしまいました。日頃歩くのに慣れていない様子、自力で立つこともできなくなってしまったので肩をかして半分背負うようにして下山することになってしまいました。町に着いてからこの女性をタクシーで駅まで送ったのですが、結局このグループは予定の列車には乗れず、一本後の列車で次の目的地のドイツまで向かって行きました。
昨夕ツェルマットに着いて足早にハイキング、昼の電車に乗りバスに乗り換えて約8時間の予定でドイツまで行くそうです。日本人のツアーはほとんどがこの様な強行軍で「出来るだけ安く、出来るだけ多くの場所に行く」をモットーにしているようです。
一昨年の滞在中自由に個人旅行をしている日本人に沢山お会いしましたが、「多少お金がかがっても見るところはユックリとしかもしっかりと見て帰ろう」と言う意識で旅行をしていました。今はインターネットでホテルや航空券の手配が簡単にできるので、個人旅行がしやすくなっていますのでユックリとこの場所を堪能してもらいたいものです。今日も昼時に多くの日本人グループがツェルマットを去って行き、夕刻にはまた別のグループが電車からたくさん降りてきました。皆さん同じようなスケジュールで動いているようです。
ツアー客を見送った後はゴンドラでシュバルツゼーまで行きテラスで待っていた家内と合流、いつも私の後を離れずに追いかけてきていた家内が、一人でスイスパスを提示して割引チケットを買い、ゴンドラを乗り継いでここまで来ていたのには驚きました。
二人で高山植物の豊富なコースを辿り「ツムト」経由でツェルマットにもどって来ました。明日の午前中に別の日本人ツアーグループを案内してから列車でアレッチ氷河の町「リーデルアルプ」に向かいます。

  
       フィンデルンの集落で

6/25
久しぶりの雨模様、リーデルアルプへ移動

今日の日の出は5:43、日の入りは21:19と昼の長さが一番長い時期です。
朝目覚めると道路が濡れていて予報どおり小雨が降っています、今日のハイキングで山を見ることは望み薄でしょう。
登山電車の乗り場でグループに合流しゴルナグラードまで登ったけど案の定周りの山々の山頂は全て雲の中、リッフェルゼーを通って小雨の中をハイキングしてツェルマットまで戻って来ました、山は見えなかったけど幸いにも雨は強くならなかったので皆さん高山植物の群生を楽しめたようでした。
下山してすぐに滞在していた駅前のホテルから荷物を運びだし11:39発の電車に飛び乗りました。終点のブリーク駅で下車、ここは初めてスイスに来た時に氷河の町ザースフェーに行くバスに乗り換えた町でほぼ30年ぶりです。ブリークで電車を乗り換えて二駅先の小さな駅メレルで下車、駅前のレストランでサラダとロシュティで食事をとってからゴンドラでリーデルアルプへ登って行きました。
ホテルはゴンドラの降り場から少し登ったところにあり、テラスからの景色の良い部屋を用意してくれていました。
荷物を置いてから徒歩で小さな集落を東に向かい、終了間際のゴンドラに乗りアレッチ氷河の見渡せるモースフルーまで行き足早にホテルに帰ってきました。やはり雲が多くて山々の頂上は雲の中でした。少し回復する事を期待しながらこのホテルに2泊して氷河とユングフラウの景色を楽しむことにします。

  

        アレッチ氷河
ユングフラウから流れ出し、全長約25Km(30年前には30Kmと言われていた)とヨーロッパで一番長い氷河です。天気が悪くあまりきれいに撮れなかった。

6/26
今日も雨模様、モースフルーからのハイキング

朝起きてみると一面の霧、見晴らしの良いはずのベランダからは隣の家さえも全く見えません。時折弱い雨が降っていてなかなか晴れる気配もないのでホテルでノンビリと休養日を決め込むことにしました。全く身体を動かしていないので、昼は昨日買ってきておいたチーズとパンと生ハム、それにオレンジジュースで十分です。
今日は少人数のグループをUEKさんがガイドするようです、私にとって初めてのコースと言う事もあり14時に昨日のゴンドラ乗り場で集合していたグループに合流しました。ゴンドラでモースフルーの展望エリアに行っても足元以外何も見えません、昨日の私はかろうじてカメラに収めることが出来たのですが皆さん大変残念そうでした。時折雨の降る中約1時間30分でリーデルアルプまで戻りグループと別れてからホテルに帰ると、家内は外にも出られず所在なさそうにネットで日本のニュースを見ていました。西日本の方では車の暴走が多発してけが人が出ているとの事、また消費税アップの法案が衆院通過して民主党内がゴタゴタしているようでした。スイスではホテルでのネット接続が出来るので日本にいる時と同じように日本の国内状況がよく分かります。
明日予報どおりに天候が回復したら再度モースフルーに行きハイキングをしてから、このアレッチ氷河の源流の山ユングフラウ麓の町「グリンデルワルト」に向かいます。

6/27
モースフルーからのハイキング、そしてグリンデルワルトに移動

今朝も濃い霧が立ち込めていますが、空は明るく遠くの山の端がウッスラと見えていてもちろん予報どおり雨は降っていません。このホテル「ベルグハウス・トニ」は建物が少し古いのですが、スタッフは全員若くて気もち良く対応してくれるのでとても居心地の良いホテルです。早目にチェックアウトしようとしたらカード読取り機械の調子が悪く銀行でフランをゲットしてから現金で払うことにしました。
一昨日、昨日と同様にモースフルーまで行くと雲はほとんど無くなりアレッチ氷河とその奥の山々が良く見えています。おまけに反対側にはマッターホルンまで顔を出し、やはりユックリと逗留していて良かった!!、昨日と同じコースを通って日差しの中をハイキングしてから一旦ホテルに戻りました。
12時に二晩お世話になった礼をして一昨日と同じコースをたどってブリークまで、ブリークからは30年前に通った岸壁をよじ登る様な路線の景色を期待していたのですが、全て新しいトンネルの路線になっていて長いトンネルを出るとすぐにスピーツの駅です、30年も経つと路線も全く変っていました。スピーツで乗り換えさらにインターラーケンで乗り換えて3時半にはグリンデルワルトに到着、アイガーの北壁が30年前同様に間近に迫っています、なつかしーい。今夜から泊る「ホテルダービー」は駅のホームから地続きで直接入れる大変便利なホテル、チェックインの後まずは観光協会に行き先月新宿でお会いしたANDさんに会って明日の行動のためのチケットを手配していただきました。
明日はハイキングを含めクライネシャイデック、ユングフラウヨッホ辺りを周る予定をしています。

   
       
好天下のアレッチ氷河
6/28
晴天です、ユングフラウヨッホまで行ってきました。

 昨日買ったチケットでユングフラウヨッホまで行こうと無料のバス停にいったら次のバスまで50分も時間があるのです、時間は十分にあるので徒歩でグリンデルワルトの町を通りメンリッヒェン行きのゴンドラ乗り場へ、このゴンドラはヨーロッパで一番長いゴンドラだそうで、本当に乗りごたえがありました。
40分以上も乗ったでしょうか。山頂駅で降りてからほぼ高低差のないハイキング道路を登山電車に乗るクライネシャイデックに向かってハイキングです。途中で会ったアメリカ人の80歳代のおばあさんは戦後すぐ子供の頃に外交官だったお父さんに連れられて横浜に住んでいたとのこと「おー手ぇて、つーないで野道を行けーばぁ・・」と上手な日本語で歌を歌ってくれました。もうすぐクライネシャイデックというところで道路工事のためメインのコースが通行止め、う回路は100m以上も山道を登り、また200m程降りるはめになりました、先ほどのおばあさんは大丈夫でしょうか。
クライネシャイデックから登山電車でユングフラウヨッホまで行ってきましたが、途中アイガー北壁に開けられた窓から下界を見たり、アイスメールからアレッチ氷河の源流を覗いたり、またヨッホでは氷河の中の回廊を歩いたりと、昨日買ったチケットの高かったことなど忘れる程の内容で、「決して高くない!!」と家内と一緒に納得してしまいました。31年前に来た時よりヨッホの施設がきれいに整備されていたのにも驚かされました。
このエリアでも相変わらず日本人のグループが圧倒的に多く、レストランでも普通に日本語のメニューが出てきます、次に多いのが韓国人、日本人と思われて日本語のメニューを出されて戸惑っていました。特に他のエリアと違うのはインド人のグループが多かったこと、またベールを被った中東の人達が目立っていました。

家内のお土産の買い物の後、夕食にチーズフォンジュを食べてこれで山間の旅行を終了します、明日は日本に向けて帰る家内のためよりチューリッヒ空港に近い湖畔の町ルッツェルンに向かって移動します。


   
      クライネシャイデック手前から、後方の山はユングフラウ(若い娘の意)

6/29
                         ルツェルンに移動

 明日家内が出国するのでチューリッヒ空港まで一時間あまりの近さにある古都ルツェルンに移動することしました。
日本人観光客がどんどんクライネ・シャイデック行きの登山電車に乗り込むのを見ながら、グリンデルワルト駅からインターラーケン・オスト行きの電車に乗りました。
予定より30分早い電車に乗ったためオストの駅で時間をつぶしていると日本人ツアーグループの女性の一人が声をかけてきました、なんとツェルマットでお会いしてお話した方でした、グループはこれからベルン経由でチューリッヒ空港に向かい今日中に出国するそうです。オストからのルートはいくつもの細長い氷河湖に沿って下山して行くすごく景色の良い路線ですが、日本人の乗客の姿は有りません、マニアックなコースなのでしょうか、でも2時間の間車窓からの景色が全く飽きさせないお勧めのコースです。
12
時にルツェルン駅に到着、ホームが10本近くある大きな駅にビックリ、 町もすごく大きくて賑やかです、気温はすごく高く蒸し暑い、山から下りて来た時のいつもの感じです。ホテルを探そうとインフォメーションに向かったけどすぐに川の対岸に「ホテル」・デス・アルプス」を発見、久しぶりに信号機のある道を見て興奮しながらホテルに入りチェックインしました。
こちらではかなり大きな市街地以外にはほとんど信号機は有りません。幹線道路でも大きな交差点はロータリーになっていて、ロータリーを周っている車が優先で入る車は必ず一時停車
(状況によっては徐行)して入るので信号機が無くとも事故は無いようです。ちなみに一昨年よく車で通ったシャモニー、ツェルマット間150Kmの間に信号機は一個しかなかったのです。
チェックインの後、石畳のある中世の町を散策したり1300年代に作られた「カペル橋」を二回も通ったりと家内はヨーロッパ最後の日を惜しんでいました。
明日はチューリッヒ空港に行き家内が日本に向かうのを見届けてから私はツェルマットに戻ります。

  
        ルツェルンの夜景

   
        ルツェルン、ロイス川沿いのテラス
6/30
チューリッヒ空港で家内を見送り再びツェルマットヘ

宿泊しているのは川岸のホテルで、朝食の時間に窓の下の川沿いの道では朝市の準備をしていました。家内が朝市の写真を撮っている間にチェックアウトをしてルツェルンの駅からチューリッヒ空港に向かいました。
約一時間で空港駅に到着、かなり余裕を持って到着したので二人でコーヒーを飲んで出発ゲートが確定するのを待ち家内がゲートに入るのを見送りました。
14
日間一緒にユッタリとした旅行をしてきた家内がこれから初めての一人旅で日本に帰って行きます、ゲートを入れば後は飛行機が日本まで運んでくれるでしょう。
10:40発の列車に乗ってベルン、フィスプ経由で昼を少し回った時刻に5日ぶりにツェルマットに戻ってきました。
早速たまった洗濯物をホテルの洗濯機に放り込んでから、缶ビールと街角で売っているソーセージを買ってきて昼食、私はこれから
2ヶ月あまりのアルプス生活に入ります。、明日から二日間の天気は雨模様の予報です、早速明日はスネガをガイドする予定なのですがチョット心配です。

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