7/14
柴山港で待機二日目
 走行距離 : 0 NM
 Total : 1404.7 NM
 走行時間 : 0:00
 Total : 251:35
朝から強い雨が降っています、時折風が強くなったりしてやはり台風4号の情報が気になります。ラジオでもテレビでもニュースは台風の情報ばかり、この柴山港が風と波に強い事を信じてジッとしています。
それにしてもする事が全く無くキャビンの中でのんびり、と言うよりもウダウダと時間を過ごすのみです。
夕方になって昨日のYSZさんがゴミの処理に来ていただきました、ゴミを捨てに町に行ったついでに肉屋さんで焼肉用の肉を仕入れキャビンで焼肉をしながら歓談タイムとなりました、何もすることが無かったのでうれしい時間となりました。
明日中には台風が去る見込みなので、この港での缶詰状態はあと一日の辛抱でしょう。(希望的観測?)

7/15
柴山港で待機三日目
 走行距離 : 0 NM
 Total : 1404.7 NM
 走行時間 : 0:00
 Total : 251:35
夜中の3時頃一時風が強まりましたが、銚子で普通に風の強い日よりはまだマシ、うねりも少なく一安心して再度眠りに就きました。
絶対に出港は無い、と朝はゆっくり起き空を見上げるとまだ厚い雲が垂れ込めていますが雨は上がっています、台風4号はまだ室戸岬沖と一番近いところにいるのですがここは可航半円に入っているので風も静かで、すでに台風が去っていってしまったような雰囲気です。それでも昼を過ぎる頃には西寄りの風が強まり雨もキャビンに吹き込むようになりました、台風が東に去ったための吹き返しの証拠でこの風が次第に弱まればまた出港できるようになるでしょう。
一日中キャビンで過ごし、昼食には久しぶりに中辛のマーボ春雨を作りキャビンでユックリ、テレビを点けるのも電気の無駄遣いなのでラジオの台風情報を聞きながら一日を過ごしてしまいました。
夕方またYSZさんが食材を持って来艇、明日は鳥取あるいは網代に向かって出港するので四日間のサポートに対するお礼を述べて乾杯、本当にお世話になりました。明日は海上の状況をチェックしてから出港するかどうか決定しようと思います。次は鳥取港か網代の予定です。

7/16
鳥取港へ
 走行距離 : 28.4 NM
 Total : 1433.1 NM
 走行時間 : 7:25
 Total : 259:00
朝6時まで強い風が音を立てて吹いていました、予報をチェックすると風はじきに弱くなる予定、波は2mとやや高くこれも夕方までには少なくなる傾向にあるので少し時間をおいてから出港することにしました。
何度か湾外の海面を望遠鏡で眺め朝ドラを見てから8:45に出港、港外に出ると結構うねりが大きい、けど銚子を出港した時の事を思えばまだまし、西に転針し鳥取港を目指しました。西からの向かい潮の速度が速く3ノット近くあります、対水速度6ノット以上をキープして機帆走するも時折対地速度が3ノットを切り、景色の動くのが全く感じられません、反流を捕まえようとするも大きな入り江はなく、横からのうねりに船は大きくローリングしながらじっと我慢のクルージングです。結局向かい潮の影響は最後まで変わらずに鳥取港に着いたのは16:10になってしまいました。対水距離45.0NM、対地距離28.4NM、実に17NMも余分に走ってしまいました。7時間25分の近かったけど遠い行程でした。
港ではヨットマンが船から出て来て係留場所を指示してもやいを取っていただきました。そのうちのお一人FKTNさんに車で鳥取空港まで連れていっていただきました、空路で家内が到着するのを待ってスーパーで買い物、さらに「鳥取砂丘観光」まで連れて行っていただきました、ありがとうございました。
明日は雨模様、もし出発できたとしても赤崎港か美保関港あるいは七類港か潮の状況によって決めようと思っています。
 
                 「鳥取砂丘」を観光、後に鳥取港が見えています
7/17
境港公共マリーナへ
 走行距離 : 48.6 NM
 Total : 1481.7 NM
 走行時間 : 9:00
 Total : 268:00

朝起きると曇り空、気象予報からは大きく崩れることはないようなので30マイル先の赤崎港に行く予定で6:50に出港しました。港外に出るとまだうねりが残っていましたが昨日から比べれば天国と地獄「想定の範囲内」です。すぐに前線の黒い雲から雨が降ってきました、それもアッと言う間にやんでしまいしばらくは無風の中の機走状態になりました。鋭く突き出た「長尾鼻」の岬を回ると風が少し南に振れてポートのクローズでツーポンのセールでも一時6.5-7ノットをキープ、向かい潮もなく赤崎港までは予定より30分も早く到達してしまいました。
少し手前の地点で輪島以来色々と助言と支援をいただきましたHTKYMさんからお電話をいただき、今日は「七類項から境港公共マリーナに移動する」との連絡、いろいろとお世話になり、ほぼ毎日のようにお電話をいただきましたのでぜひお会いしてお礼を言わなければ、と結構順調に走っているので急遽「境港公共マリーナ」に目的地を変更しました、到着予定は15時前後です。
ところが左手に大山の裾野の岬を回って方向を変えたあたりから約1ノット前後の向かい潮と風が前に振れたために対地船速はガタッと落ちてしまいました。陸地に寄って潮の弱いところを探したり、風を極力捕まえようとしたり苦闘しながらジッと我慢の時間でしたが、「境港公共マリーナ」へ最後のアプローチだけは適度にヒールをさせレース仕様艇「さつき」の姿を誇らしげに見せながらの入港となり15:50無事着艇しました、対地距離48.6NM、対水距離53.5NM、9時間ちょうどの長い一日でした。
諸手続きを済ませ、今日から同行した家内と一緒に徒歩で10分くらいのところの入浴施設へ、そして近くの展望レストランで食事をして戻ってきました。早速、陶芸家のHTKYMとそのお弟子さんが来訪、束の間の時間でしたがこれまでの御礼をして記念写真を撮り歓談となりました。
明日は天候によって、「ここで待機」、「七類港まで」、「隠岐の西郷に向かい観光」の3つの選択肢を考えています、「あした天気になーれ!」

ヒール:ヨットが前、あるいは横からの風を受けて斜めに傾くこと。

7/18
隠岐の島・西郷港へ
 走行距離 : 44.1 NM
 Total : 1525.8 NM
 走行時間 : 7:25
 Total : 275:25
今日から天候や海上状況が良い方向に向かいそうなのすが、念のため昨夜に続き気象データをチェック、午前中から晴れ間が出る見込みなので今日は隠岐の島の西郷港を目指し6:35に出港しました。
美保湾を北東に進むと弱い雨が、でも幸いなことにすぐに止んでしまいました。地蔵崎を大きく回って真北に向かい、しばらくすると岬は雨雲の中に隠れてしまい、代わって島前の島影がうっすらと見えます。
風は終始西寄りのアビームで快適に機帆走、エンジンを落としても時折7ノットを超えることがありましたが長続きしません、それでも6ノット以上をキープ、10時くらいからは予報より早くすっかり晴れ上がり、久しぶりに強い光の中のセーリングです。島前(どうぜん)の方の島影は早くから見えていたのですが、時間が経つにつれ島後(どうご)もはっきり確認できる様になりました。家内は不慣れな旅で疲れているのかほとんどキャビンの中で昼寝状態、12時には起きてきて間近に近づいた隠岐の島々の景色を楽しみながら西郷港を確認し真っ直ぐに湾内へ。
高速フェリーと大型フェリーをやり過ごしながら湾内に入り、かねてから聞いていた合同庁舎前の小さな桟橋に14:00着艇しました。対水44.8NM、対地44.1NM、7時間25分の久しぶりに晴天の中のクルージングでした。
もやいを取って「氷結レモン」でいつもの儀式の後すぐに近くの喫茶店で昼食、船に戻ってからここ二日間は着艇が遅かった為にできなかった昼寝タイムとなりました。
夕方に二人で西郷の町を散策、良さそうな店を見つけて夕食を摂りふただび船に戻ってきたのは9時。
明日は島後の観光をしてから島周りクルージングをして島前の港に移動する予定です。

 
      隠岐・西郷港の合同庁舎前に係留した「さつき」、後ろの橋は隠岐空港へ向かう道路
7/19
隠岐、西ノ島・別府港へ
 走行距離 : 18.5 NM
 Total : 1544.3 NM
 走行時間 : 3:30
 Total : 278:55
昨夜料理屋の壁に掛かっていた「ろうそく島」のすばらしい写真を目にして、出来れば海から眺めてみたいものだと行程を調べてみましたが、「ろうそく島」までは約3時間、それから西郷に戻るにしても島前の港に行くにしても全行程が6時間以上になります。それで今日は陸上の観光客を決め込もうと8時始業予定に合わせて7:30に徒歩で船を出てフェリー乗り場近くのレンタカー事業所へ、手続きの時に色々と見所を教えていただき軽自動車を借りて隠岐の島ドライブに出発しました。五本ほどの幹が一ヶ所から育っている「かぶら杉」を通り、北岸の「白島展望台」まで、この展望台らはエメラルドグリーンの海の色と数多くの島々・岩礁からなる絶景が見られました。
別ルートで西郷へ戻りながら「隠岐郷土館」、「水若酢神社」、「隠岐国分寺跡」、「玉若酢命神社」など観光旅行を楽しみました。
船に戻り急いで出港準備をして晴天の中11:55に合同庁舎前の岸壁をスタートし、頻繁に発着するフェリーをかわしながら島前を目指しました、海面は油を流したように静か、風も無くほとんど機走状態です。昨日ははっきり見えた隠岐の島前の島々も霞に隠れて、かすかに手前の「大森島」が確認出るだけです。家内は暇を持て余した様子でスターンから釣り糸を流してなんとか魚をゲットしようと試みますが全くあたりはありません、途中フェリーに追い抜かれたり、すれ違ったりしながら「西ノ島」と「中ノ島」の狭い水道に入り、15:25「別府港」の見付島対岸の岸壁に着艇しました、ここは西郷港と違い波も漁船の引き波も無く絶好の係留場所です。
今日は対水19.5NM、対地18.5NM、3時間30分の久々のルンルン・島巡りクルージングでした。
すぐに昨夕西郷港で声をかけていただきました「ホワイトストーン」のオーナーのSRISさんが奥様と一緒に来艇、ご挨拶の後に紹介していただいた近くの「みつけ島荘」でお風呂をいただき、船に帰るとまたすぐに車でご自宅の夕食に招待していただきました。この島の病院の院長として奥様と二人で地域医療にたずさわっているSRISさんのご自宅では研修中の二人の医大生も訪れていて賑やかな夕食となりました、大変ご馳走になりました。
明日は雨模様でしばしこの港に滞在することになりそうです。

 
                 白島展望台から、海の色がきれいだった
7/20
西ノ島・別府港で待機
 走行距離 : 0 NM
 Total : 1544.3 NM
 走行時間 : 0:00
 Total : 278:55
重そうな曇り空で今にも泣き出しそうです、朝食を食べているとパラパラと音がしてきたので急いで雨支度をしている最中に強い雨になってしまいました。今日はこの場所でジッとしているより仕方無いようです。
昼食を摂りくつろいでいると雨がややおさまってきたので、昨夜SRISさんにお借りしておいた自動車で島内散策に出掛けました、まずは後醍醐天皇が隠岐に流された時の御在所であった、すぐ近くの「黒木御所」へ、資料館では係員の丁寧な説明と展示されている資料で詳細を知る事ができました。その後御所跡へ登っていきましたが、こんな寂しい所に幽閉されたのかと当時の天皇家と鎌倉幕府の力関係について実感して帰って来ました。
途中スーパーマーケットで食材を仕入れそのまま島の南部の焼火(たくび)神社へ、参道前の駐車場から徒歩で登り、霧のかかった幻想的な場所で立派な石垣の社務所をまわると、こんな山奥にもかかわらず由緒ありげな本殿が自然の岩屋の中に潜り込むように作られていました、ここ島前の島々はもともと全体がカルデラ火山でその中央火口丘にあたるのがこの焼火山です、名前の通り昔は火を吹いているところを古代人が見てつけた名前だと思われます。残念ながら霧が濃いため眺望の良い絶景ポイントはパスして船にもどり夕食を摂っていると、SRISさんご夫妻が幼い女の子と男の子を連れて来艇、しばしの歓談となりました。
明日の天気は思わしくないかも知れませんので、もう一日滞在という事になれば、明日土曜日の港のお祭りを楽しめるかもしれません。