7/23
細島港に戻る
 走行距離 : 36.28 NM
 Total : 1030.40 NM
 走行時間 : 6:35
 Total : 184:45
岸壁には平日だというのに若い(少なくとも私よりも)釣り人が6-7人釣り糸を垂れています、6:30に離岸すると手を振って見送っていただきました。
港外に出ても一昨日とは雲泥の差で風は弱く波は全くありません、そのまま日向岬の先端27度に針路を取り機帆走で北上しました、天気は晴れですが少しモヤがかかっていて、宮崎港やシーガイヤはすぐに視界から消えてしまいます、あとは単調な海岸線を眺めながらひたすら日向岬へ。
13:05に細島のMTBさんに手配していただいた漁港の岸壁に着岸しもやいを取っていただきました。
6時間35分、対水距離38.34NM、対地距離36.28NM、最後の2時間くらいはスターボ・クローズの良い風が吹いていたのですが弱い向かい潮の影響があったようです。
着岸後すぐに「ほそしま海の駅」のレストランで昼食、着岸儀式の生ビールが旨かった!!。
郵便局に行くついでに細島の街中に散策に出かけました、西南戦争当時の由緒ある建物が大切に保存されて、さらに現在もその子孫が住んでいることに驚きです。
昼寝の後に近くの漁船の補修作業を終了したMTBさんが汗だくで来艇して来ましたので冷えたコーヒーで休んでいただき歓談となりました。
次は蒲江港に向かいます。
現在の停泊位置: 32°25.690′N  131°39.912′E
7/24
蒲江港へ
 走行距離 : 27.91 NM
 Total : 1058.31 NM
 走行時間 : 5:00
 Total : 189:45
今日は昼近くから雨が降りそうとの予報ですが、蒲江港までならなんとか昼前に到着できるので6:20に出港しました、風が弱くて波もなく海面はまるで鏡のようです。
モヤっていて視界は2マイル程度、レーダーの電源を上げて周囲の船に注意をしながら、枇杷島の東側を周り、蒲江湾入り口を目指して時折ポートクローズの風にジブを開き向かい潮の損失を補いながら一直線に北上しました。
そうそう、枇杷島を周る時にイルカの群れに会いました、その内の数頭が「さつき」について来てそばで繰り返しジャンプ、10分程のイルカショーにはじめて見る家内は興奮状態でした、今日の見どころはあとトビウオが2匹飛んだのを見ただけでした。
深島沖まで来ると台船があり海底ケーブル設置作業をしています、佐伯のMSNGさんが作業をしているものと携帯に電話をしたが応答がありません、そのまま通過したら20分後にMSNGさんからやっと電話がありました「御苦労さまです」。
11:20蒲江港右奥の喫茶店「コサカ」の前岸壁に着岸、5時間、対水距離28.62NM、対地距離27.91NM、今日は太陽が顔を出さずに涼しい航海でしたが、着岸するとやはり暑い、缶ビールで軽く乾杯した後、「コサカ」で海鮮ラーメンの昼食、そしてお風呂をいただき二人とも久し振りにスッキリしました。
次は四国に取りつく予定ですが、明日の天気は思わしくないのでここで待機となりそうです。
現在の停泊位置: 32°47.962′N  131°55.518′E
7/25
蒲江港で待機
 走行距離 : 0.0 NM
 Total : 1058.31 NM
 走行時間 : 0:00
 Total : 189:45
梅雨前線の活動が活発で、九州北部や山口県などに大きな災害をもたらして犠牲者も多数出ているようです。
ここ大分南部にも今日は「雷・強風・波浪注意報」が発令されてい近くのMICS観測地点では軒並み10m/sを超えている風速を観測しています、当然今日はここ蒲江港で待機です。姫島に居る「HAZUKI」のYMDさんも大雨で足止めを余儀なくされているようですよ。
朝から強い雨が降っています、昨日広げたオーニングのおかげでコックピットには雨が吹き込まず大変快適、特にやる事も無くキャビンやコックピットでコーヒーを飲んでノンビリと過したり、とにかく時間が十分ある生活を堪能しています。
雨の中、海底ケーブル設置作業のための作業船が2杯相次いで出港して行きました、そのうちの一杯からこちらに向かって手を振っている人影がみえますMSNGさんです、こちらも夫婦で手を振って見送りました「天気が悪いのに御苦労さまですね」。
昼時には徒歩で10歩の「コサカ」に行って昼食、ママさんに丁寧に作っていただいた食事は大変美味しくてしかもボリュームもタップリ、私はこの旅で「メタボ解消」を目標にしているのに、なかなか達成できそうもありません、夕食は簡素に済ますことにしよう!。
明日も気象状況によってはここにて待機になりそうです。

■良くある会話
「元はどこかの社長さんだったのですか?」、「このヨットは何億円くらいもするのでしょう?」と声をかけられます。(どう見ても私は元社長の風体ではないのに・・)
どうも日本人にはヨットは金持ちだけの遊びだというイメージが強く定着しているようです、加山雄三、古くは石原裕次郎、森繁久弥など諸先輩たちがこのような悪いイメージを作ってしまった張本人なのではないでしょうか?
もちろん多少はお金がかかりますが、ヨットは100万、200万くらいで入手でき、当然「自動車税」は不要で車を持つよりも経費はかからず、車で日本一周するより交通費や宿泊代が格段に安く済みます、さらに交通事故の心配も少なくて安全なのですが理解されていないのですね。時間の有り余っている年金生活者に最適(?)、あるいは仕事を持っていてはできない事だと痛感しています。
7/26
蒲江港にて待機2日目
 走行距離 : 0.0 NM
 Total : 1058.31 NM
 走行時間 : 0:00
 Total : 189:45
空は昨日より明るいのですが西部の熊本や長崎に強い雨の区域があり、「雷・強風・波浪注意報」プラス「竜巻」の警報も出ています、9時前には昨日と同様の強い雨が降り始まりました、降ったり止んだりですがはっきりしない天候です。
大分北部地域の状況はもっと悪いので、姫島の「HAZUKI」も缶詰状態かも知れませんね。
「コサカ」で昼食をとってから「かまえ道の駅」まで散策、夕刻には「道の駅」の先にあった居酒屋「すう兵衛」に行って一杯やった他はほぼ一日キャビンの中で過ごしまた、したがって今日はあまり書くことはありません。
明日、気象状況が好転すれば高知県の宿毛港辺りに向かいます。
7/27
高知県・宿毛(すくも)港へ
 走行距離 : 41.49 NM
 Total : 1099.80 NM
 走行時間 : 6:55
 Total : 196:40
気象情報をチェックすると、ここ大分県南部の警報・注意報はすべて解除、目的地の高知県の西部も大きな崩れはないようです。
雲は高くて晴れ間も期待できそうな雰囲気なので6:20に久々の離岸、直前に「コサカ」のマスターが店から出て来たので船上からお礼を言って出発することができました。
湾外に出るとまだ昨日のうねりが残っていましたがそれほど大きくなくて、船首を85度の「宿毛湾」に向けてオートパイロットをセット、底引き網漁船を交わしながら順調なスタートになりました。
2時間も経つとうねりは低くなり、代わってポートのアビームの風が弱いながら吹いてきました、ジブセールを開きこまめに調整しながら走ると時折7ノットまで船速が上がってきます、次第に空は晴れ上がり後方にはずっと佐伯の岬が見えていました、「九州よさようなら、またね」。蒲江港に二日間待機していましたが、まさに「待てば海路の日和あり」の諺どおりの航海です。
晴れ上がって気温がどんどん上昇した13:15に海上保安庁桟橋の右奥にある階段のある岸壁に着岸、6時間55分、水距離41.47NM、対地距離41.49NMでした。
もやいを取ってすぐに、家内が見つけた目の前の「まこと食堂」で昼食、程良く冷房の効いた中での素朴な味の「中華そば」とセルフサービスの「おでん」が美味しかった!。
昼寝タイムの後「釣センター」でシャワーをいただいて船に戻ってきました。
次は土佐清水辺りに向かいますが予報が雨模様なのが気になります。
現在の停泊位置: 32°55.228′N  132°41.961′E
7/28
土佐清水港へ
 走行距離 : 33.54 NM
 Total : 1133.34 NM
 走行時間 : 5:40
 Total : 202::20
今日は「曇り時々雨」の予報ですが海上状況は良いので出港することになりました。
6:30に出港して狭い港路を抜け出し、大きな定置網やいけすを交わしてから「沖の島」と「蒲葵島」の間の狭い水道を207度に針路をとって目指しました。宿毛湾の海面は波も無く本当に静かです、少し雨が落ちて来ましたがそれ以上強くなる事はなく日が出ていない分涼しくて助かります、今年は何時梅雨が明けるのでしょうね。
「蒲葵島」を周って宿毛湾を抜けだし東に針路を取ると波長の長いうねりがあります、やはりここは太平洋です、すぐに1.5ノット以上の黒潮に乗り船速がぐんぐん上がり、ジブを開いての快適セーリング、周りの景色がいつもより早く動くのが分かります。
「蒲葵島」と清水港の中間にある「叶崎」沖まで来ると黒潮は一時3ノットを超えてスピードがさらに上がってきたのですが、正面からの風と黒潮がぶつかり合い大きく波立って、しばし「さつき」は波に叩かれることになりました。「叶崎」を過ぎたところで清水港に船首を向けると次第に波は収まり一直線に清水港入口を目指しました。
入口付近の岩礁地帯を大きく避けて湾内に進入し一番北奥の岸壁に12:10に着岸しました、5時間40分、対水距離29.60NM、対地距離33.54NM、今日は黒潮のお陰で4マイルも得してしまいました、ヤッター!!。
昼寝タイムの後、港近くの銭湯に行ってコインランドリーで洗濯をしている間に隣の「道楽亭」で飲んでいると、傍らで飲んでいた漁師さんは昨日蒲江沖で漁をしていて「さつき」とすれ違っていたそうです、その後色々な話で盛り上がってしまいました。
ここでいただいたかつおの幼魚、「かつお新子」の刺身が美味しかった、なかなか食べられない逸品です。
次は四万十川河口の「下田」辺りに向かいます。

現在の停泊位置: 32°46.729′N  132°57.431′E
  
                            「蒲葵島」の断崖  
6/29
土佐清水港で待機、足摺岬観光
 走行距離 : 0.0 NM
 Total : 1133.34 NM
 走行時間 : 0:00
 Total : 202:20
夜中の3時頃、急な強い雨音で目を覚まし慌ててハッチを閉めました、毎日寝苦しい夜が続いているので、できるだけハッチを開いていたのです・・・。
5時半に起床してから気象情報をチェック、「予報文」では「海上では西の風やや強く・・」となっていますが、足摺岬の灯台では先ほどの雨降り以来急速に風が強くなっていてすでに10m/sを超えています、しばらくして30分毎のデータをチェックしても弱まる気配は全くありません、空は明るくなってきていますが今日の待機を決めました。
ゆっくり朝食をとり、朝ドラを見てから目の前にある「足摺交通」でタクシーを頼み「足摺岬」観光に出かけました。
途中注文を出して、ジョン・万次郎の故郷「中ノ浜」、松尾の重文「吉福家住宅」、巨木「松尾のアコウ」に立ち寄っていただき岬へ、すっかり晴れた足摺岬から見ると黒潮の流れが良く分かります、強風にウサギさんがピョンピョン、今日は出港しなくて正解だったようです。
最後に三十八番霊場「金剛福寺」でお賽銭をはずんで清水に戻って来ました。
食事処「あしずり」で「焼きサバ姿ずし」を賞味、そして昼寝の後、岸壁から宿毛の大工さんが声を掛けてきました。ヨットに大変興味があり知人からもらった古い漁船を改造して帆船にしたいようですので、私の知っている限りの知識で一時間強ほどいろいろとアドバイスしたら、スーパーから弁当を買ってきて差し入れていただきました、今夜はこれで居酒屋に行く必要がなくなりました。ヨット仲間が増えそうな期待をしながらデッキで「いただきます!」。
明日は出られるでしょうか?。
  
               「足摺岬」、海の色で黒潮の流れがよくわかります